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アポイ岳ジオパーク(Mt. Apoi UNESCO Global Geopark)~ユネスコ世界ジオパーク認定地

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アポイ岳ジオパーク(Mt. Apoi UNESCO Global Geopark)の基本情報

「地球深部からの贈りものがつなぐ大地と自然と人々の物語」をメインテーマに掲げ、様似町の貴重な大地の遺産、豊かな自然環境及び由緒ある歴史文化を丸ごと学び楽しめる場所として世界ジオパークに認定されています。

【問合せ先】

様似町アポイ岳ジオパーク推進協議会事務局

(事務局…様似町役場商工観光課)

〒058-8501 北海道様似郡様似町大通1丁目21番地

TEL 0146-36-2120 FAX 0146-36-2662

アポイ岳ジオパークビジターセンター

アポイ岳登山の玄関口でもあるビジターセンターは、かんらん岩によるアポイ岳の成り立ちや岩石に関する展示など、アポイ岳ジオパークの情報を総合的に提供する施設です。また、高山植物やヒグマなど、アポイ岳登山に関するリアルタイム情報も発信しています。

所在地
〒058-0004 北海道様似郡様似町平宇479−7

Google マップ

お問合せ 
TEL 0146-36-3601
開館期間
4月~11月
開館時間
9:00~17:00
休館日
4月~11月(開館期間中)は無休
入館料
無料

アポイ岳ジオパークについて

日高山脈の南端に位置するアポイ岳は、世界的にも珍しいかんらん岩の地層が露出し、地球科学的に重要な場所として世界ジオパークに認定されています。特殊な土壌条件や強風などの厳しい環境により育まれた固有の高山植物群落、そして、海岸の特殊な地形が天然の良港となり古くから交易の拠点として栄えてきました。

アポイ岳ジオパークには3つのサブテーマがあり、5つのエリアに分かれています。

サブテーマ1 かんらん岩から大地の変動を学び楽しむ

地球の構造

球状の層が幾重にも積み重なっていて、よく茹で卵に例えて説明されています。外側のカラの部分が「地殻」、その内側の白身の部分が「マントル」、一番真ん中の黄身の部分が「核」です。地球の内部構造は、地形や海底の観測や火山や火山活動により大深部から地表に出てきたマグマなどを参考に、多くの研究から推測されたもので、地球内部を直接掘削したわけではありません。

アポイ岳は、地下深くのマントルが地球規模の変動によって地表に現れたと考えられています。つまり、地球内部の様子を知ることのできる貴重な地質遺産がアポイ岳となっています。

地球のプレート

地球はプレートと呼ばれる厚さ100kmほどの岩盤で表面を覆われています。このプレートは大きく分けると大陸プレートと海洋プレートの二つに分かれ、その数は14~15の大規模プレートと40枚ほどの小規模プレートがあるということです。これらのプレートは年間数㎝というゆっくりとしたスピードで動き、互いに離れたりぶつかり合ったりして、造山運動、火山、断層、地震等の地殻変動が起きます。

日本列島は、4つのプレートがぶつかり合う場所で、4つのプレートのうち、ユーラシアプレートと北米プレートの境界は、現在は日本海の東側に列島に沿ってあるとされていますが、かつては今の北海道を縦断する位置にあったと考えられています。この二つのプレートの衝突によって北海道の土台がつくられ、東側の北米プレートが、西側のユーラシアプレートにめくれ上がるように乗り上げて日高山脈ができ、その際の、激しい衝撃がプレートの一番下にあったマントルの一部を地表に押し上げ、かんらん岩の山・アポイ岳をつくり上げました。そのためアポイ岳は、プレートの浅いところから深いところ(マントルの上部)までの岩石が東西に順序良く横倒しで並んでいます。

アポイ岳のかんらん岩

アポイ岳はその全体が「かんらん岩」でできていて、これはマントル上部を構成する岩石の一つです。かんらん岩は、そのほとんどが地下深くにあり、地表で見られるものは、地殻がまくれあがってマントル物質が地表に現れたものや、マグマ等が急激に上昇する際に、捕獲岩として運ばれてきたものです。かんらん岩は変成作用を受けやすく、地表で見られる場合には、蛇紋岩に変化している場合がほとんどですが、アポイ岳ではほとんど変質することなく地上に現れています。

アポイ岳ジオパークの景観的特徴

鋭角的な稜線のアポイ山塊となだらかな丘陵地帯が織りなす景観がアポイ岳の特徴で、丘陵地帯の地層は、約1億年前(中生代白亜紀)の海の底に積み重なった堆積岩で、地殻変動による地面の隆起や海水面の低下によって陸地となったものです。アポイ岳西方の海岸にはいくつもの岩山が立ち並び、地殻にできた割れ目に地下のマグマが入り込んで冷え固まった火成岩の一種で「ひん岩」と呼びます。丘陵地帯の北側(日高山脈側)には、「石灰岩」の露頭*1が点在しており、この「石灰岩」は2億2000万年前にできたと考えられています。実はこの「石灰岩」、ハワイから長い年月をかけて日本にまでたどり着いたそうです。「石灰岩」がハワイから日本にたどり着くのにかかる時間を計算すると、太平洋プレートの移動速度が年間10㎝ほどなので、およそ6,400万年かかるそうです。

サブテーマ2 アポイ岳の高山植物から自然環境を学び楽しむ

生物多様性のホットスポット

アポイ岳とその周辺は、北方系と温帯系の動植物が同居するという奇妙な生態系がみられます。これには「かんらん岩」という特殊な地質と海霧などによる冷涼な気候によるもので、810mという低標高にもかかわらず約80種の高山植物が生育し、しかもここにしかない固有種は20種近くに及び、これらの高山植物相は、「アポイ岳高山植物群落」として、1952年に国の特別天然記念物に指定されています。これらは、アポイ岳の厳しい環境に耐えるように進化した特殊な植物や、それに耐える能力を持つ植物だったのでしょう。

アポイ岳の高山植物の衰退とアポイ岳ファンクラブ

現在、アポイ岳のシンボルである希少種ヒダカソウとヒメチャマダラセセリが激減して危機的現状にあり、アポイ岳の植物相や植生が過去の状態から大きな変化・変質を示していることが問題となっています。その原因は気象変動による環境の変化、ハイマツの増加、エゾシカの食害、そして心無い人たちによる盗掘などと言われています。山野草家に人気のある高山植物は、盗掘によって1970年以降減少し、1997年には100 株以上のヒダカソウ大量盗掘があり、開花個体数が大幅に減少しました。そこで、「アポイがいつまでもアポイでありつづけるために」との願いを込め、様似町民による「アポイ岳ファンクラブ」が発足しました。アポイ岳ファンクラブは、希少植物の盗掘防止パトロールや登山道整備などの活動をしながら、「ハイマツ低木林の拡大に伴ってアポイ岳を特徴づける希少な花々が咲く面積が大幅に減ってきたこと」「希少植物がエゾシカ食害の影響を被っていること」などの問題を探り、エゾシカ食害に対しては防鹿柵を設置するなど、アポイ岳の保全活動を積極的に行っています。

サブテーマ3 歴史から自然と人間社会の共生を学び楽しむ

遺跡

アポイ岳ジオパーク内には、「遺跡」が数多くあり、その中のひとつ「冬島遺跡」では、縄文時代晩期から続縄文文化初頭に形成された遺物が発見されており、2200年前には人が生活していたことがうかがえます。

北海道の先住民族・アイヌの文化

アポイ岳の名はアイヌ語の「アペ(火)・オイ(多い所)・ヌプリ(山)」が略されたもの。かつて、山頂の祭壇で火を焚き、鹿の豊猟をカムイ(神)に祈ったというアイヌの伝承が由来です。アポイ岳ジオパークのエンルム岬の山上にはアイヌが築造したチャシ*2があったことが確認されているほか、観音山の山上にも同様にチャシがあったといわれています。毎年8月第1土日には「アポイの火まつり」というアイヌの伝承にならった火まつりが行われることからも、アイヌ文化との深いつながりを感じられます。

漁業の歴史

江戸時代から様似の昆布やサケは重要な産物となっており、天然の良港として利用されてきた岬は江戸時代から北前船流通の要衝として発展してきました。

アポイ岳ジオパークの見どころ

アポイ岳ジオパークは様似町にあり、道外からなら新千歳空港か帯広空港が最寄りの空港です。また、フェリーなら苫小牧港、新幹線ではちょっと遠いのでお勧めできません。アポイ岳ジオパークは最初の説明の通り、5つのエリアに分かれています。それぞれの見どころには「ジオサイト」の看板があります。

エリアA 幌満峡(ほろまんきょう)エリア

アポイ岳の東方に、約8㎞にわたって続くかんらん岩の峡谷が幌満峡で、日高山脈を源とする幌満川の流れが長い年月をかけてつくった渓谷です。林道の幅員は狭く未舗装ですが、乗用車でも十分に通行できます。幌満峡エリアは、ここだけでいろんな種類のかんらん岩を見ることができます。かんらん岩を本格的に見てみたい人にお薦めのエリアです。

第2発電所(かんらん岩露頭)・第2発電所堰堤・幌満ダム(第3発電所堰堤)

幌満川水力発電所は、急峻な流れを利用して昭和のはじめに日高で初めて電源を生み出した施設で、現在は渓谷沿いに2組のダムと発電所が稼働しています。幌満川第2発電所は1940年に設置され、幌満川第3発電所は1954年に設置されました。この2つの水力発電所で約10,000kwの電力を生み出し、近隣に供給しています。幌満峡の終点の幌満ダムは、民間企業が所有するダムとしては日本一の貯水容量を誇ります。幌満川水系は世界ジオパークに認定された様似町のアポイ岳ジオパークのエリア内にあり、幌満峡入口の第2発電所前にはかんらん岩の露頭があり、第2発電所堰堤のすぐ下流の河岸には「ダナイト」という、ほとんどかんらん石だけでできているかんらん岩が分布しています。幌満ダム(第3発電所堰堤)は幌満かんらん岩体の北東部の端に当たり、ここから上流には変成岩や深成岩などの違う地質が広がっています。

※第2発電所堰堤は個人での立ち入りは制限されています。

住所
北海道様似郡様似町幌満
問合せ先

様似町商工観光課(0146-36-2120)

旧オリビン採石場下の河原

幌満川の河原には大小さまざまな石が転がっており、多くの石は、風化や摩耗によってくすんでいますが、川の水にぬらすと、きれいな緑色になります。この石がオリビンで、橄欖石(かんらんせき)のことをいいます。ちなみに「オリビン」の名称は橄欖石の色のオリーブ色からきているそうです。
住所
北海道様似郡様似町幌満109-2
(様似町の避難所となっているようでそのリストからこの住所を調べました。地図には出てきません)

ゴヨウマツ記念碑

幌満峡エリアの林道脇にある「天然記念物ゴヨウマツ自生地」の記念碑です。記念碑のある川の対岸には、北限地として国の天然記念物に指定されているキタゴヨウの自生地が広がっています。またここには、「レルゾライト」という種類のかんらん岩があります。「地球深部からの使者」と言えるこのレルゾライトは、幌満のかんらん岩の中でも、一番深いところ(地下約50~60km)から出てきたものだと言われています。誰も行くことのできない地球の中の様子を私たちに教えてくれる、とても貴重な石です。

住所
〒058-0002 北海道様似郡様似町幌満

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不動の沢

幌満峡エリアの林道にかかる小さな橋の左上に、不動明王のほこらがあり、その奥に小さな滝が流れています。ほこらの周辺にはほとんどマグマ成分が溶け出なかった「斜長石レルゾライト」というかんらん岩が露出しています。また、橋から上流の河岸には、マグマがある程度溶け出た後に残った「ハルツバージャイト」というかんらん岩が分布しています。

幌満川稲荷神社

昭和初期にこの渓谷に水力発電所を建設した会社(現 日本電工株式会社だと思います)が建立したもの。河岸は白い岩肌と甌穴(おうけつ)*3が特徴で、神社の前に流れる幌満川の河岸は、地殻の下にあるマントルがむきだしになっている世界でも珍しいエリアです。

日高山脈から流れる大地のエネルギーと地中のパワーが感じられるため、パワースポットとしても紹介されている場所です。

住所
〒058-0002 北海道様似郡様似町幌満

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エリアB アポイ岳エリア

子どもからお年寄りまで、初心者でも比較的手軽に登れる山として、年間8千人もの登山者が訪れる人気の山です。公共交通機関だけでも登山口に行くことができます(様似バス停もしくはアポイ山荘バス停-JR北海道バス・)。ちなみにアポイはアイヌ語で、「大火を焚いた山」という意味です。

※登山に関しては素人のため、見どころは登山の休憩に適した場所とは違います。登山コースとしてのおすすめとは異なることご了承ください。

【注意】

  • ヒグマの生息地です。クマスプレーを持参するなどの対策をしてください。
  • 山全体が厳しい法律によって守られています。特に、希少動植物の保護のため制限区域内への立ち入りは禁止されています。

第4休憩所

登山の際にはジオパークセンターで情報収集できます。アポイ岳登山ルート途中には何箇所か解説板やベンチを設けた休憩所があります。第4休憩所のベンチ脇を流れる小川に降りるとそこには絶滅危惧種のニホンザリガニが住んでいます。アポイ登山道で唯一、年中水が涸れることがないため、日本ザリガニが生息できる環境となっているようです。

高山植物再生実験地

アポイ岳5合目下の王子製紙社有地で数年前から進められている、再生実験地です。2006年、研究者や市町村、北海道と共に1952年(特別天然記念物に指定された年)のアポイ岳に戻そうと言う事で「アポイ岳再生委員会」を立ち上げ、再生実験地を整備し、苗の移植実験やササを刈ることにより高山植物の再生が促されるかの実験などを行っています。

※この場所は案内看板などがなく、ガイドによる案内のみとなっています。

5合目山小屋

5合目にある避難小屋です。ここからは様似の町と海が見渡せます。また、景色も変わり、高山植物が見え始めます。この先は急な坂道となります。

6~7合目

5合目山小屋を越え6合目に向かうと森林限界となります。一気に景色が開け、急で険しい岩道となります。天気が良ければ、西方にエンルム岬や親子岩、様似市街が望むことができます。

※アポイ岳では登山道以外へ許可なく立ち入ることはできません。登山道からの景色を楽しみ、登山道の右側にかんらん岩の露頭が見えますが、登山道から観察してください。

馬の背お花畑

7合目付近登山道がなだらかになると、馬の背を進んでいるような景色になります。アポイ岳山頂も間近に迫り、南には太平洋、北には日高山脈を一望することができます。

アポイ岳山頂

5合目過ぎ辺りで一度森林限界に達しているにもかかわらず、頂上付近は再び深い木立が。この現象についてはまだ、説明がつかずまだ謎のままだそうです。

旧幌満お花畑

稜線上コースから足を延ばすことになりますが、襟裳岬の眺めが最高の場所です。かつてはアポイ岳の固有種であるヒダカソウの群生地でしたが、盗掘やハイマツなどの侵入の影響によりほとんど見られなくなりました。

アポイ~吉田間

ジオパークをすべて満喫するならアポイ岳山頂で終わりではありません。この先吉田岳山頂、ピンネシリと続きます。アポイ~吉田間は高山植物が豊富で、エゾナキウサギ*4が生息しています。

吉田岳

アポイ岳山頂に比べこちらは絶景が楽しめます。

ピンネシリ

吉田岳からさらに進むとピンネシリとなります。吉田岳とピンネシリの間には断層があり、この辺りだけがかんらん岩ではないため、ササに覆われたダケカンバ林となっています。アイヌ語で「男の山」という意味だそうです。ピンネシリはアポイ岳からの縦走の他にピンネシリにも登山口があります。

ピンネシリ登山口は「ガンビの神様」が祀られているガンビ龍神のところにあります。「ガンビの神様」は、水とお金に縁のある神様で、御神体は「竜神」といわれる女の神様でお願いすると雨が降るといわれています。

エリアC 様似海岸エリア

様似の海岸には大小さまざまな奇岩があり、アイヌの人々のたくさんの伝説が残されています。国道336号を通るエリアです。

塩釜トンネルとローソク岩

国道336号にある塩釜トンネルの西側入り口横の奇岩がローソク岩です。ローソク岩は地震により先端が一部崩落しています。

親子岩とソビラ岩

親子が寄り添うように見える3つの岩が親子岩です。夕日の絶景ポイントで、12月から1月にかけて、3つの岩の間に夕日が沈む光景が見られます。この岩には、アイヌの酋長とその妻子にまつわる悲話が残されています。

親子岩の東方、様似漁港内にたたずむソビラ岩は、アイヌ語でソは滝、ピラは崖の意味です。その形状から烏帽子岩とも呼ばれています。

【親子岩絶景ポイント】

  • 親子岩ふれ愛ビーチセンター ハウス

    Google マップ

  • 親子岩展望台

【ソビラ岩絶景ポイント】

エンルム岬

過去には独立した島でしたが、砂州の形成により現在は陸続きとなっています。エンルムとはアイヌ語で「尖り頭」の意味ですが、地名に用いるときは岬という意味になります。全部日本語にするとミサキ岬となりますね。ローソク岩、親子岩、ソビラ岩、エンルム岬は同じ地質から構成され、元々は一続きの大規模な岩脈を構成していたと考えられます。地面が強い力で押されていくつかの割れ目ができ、その地面の割れ目に地下からマグマが上がってきて、冷えて固まってできたのが、それらの岩や観音山です。周りの軟らかい地面は風や波で削り取られましたが、マグマが冷えて固まった岩はとても固いので、削られることなく今でも残っているのです。古くから港として栄え様似の発展に貢献してきました。展望台からはアポイ山塊と様似の街並み、遠くは日高山脈の脊梁や襟裳岬を見渡すことができます。

【エンルム岬展望台】

〒058-0024 北海道様似郡様似町会所町35

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観音山

標高約100mの釣鐘状の山で、展望台からはローソク岩、親子岩、ソビラ岩、エンルム岬と、東西へ一直線に並んで見下ろすことができます。広葉樹に覆われ、山頂近くのカシワの巨木は北海道の名木にも指定されています。

観音山展望台

〒058-0027 北海道様似郡様似町潮見台2

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等澍院(とうじゅいん)

1804年、江戸幕府の蝦夷地統治およびアイヌ教化政策の一環として蝦夷三官寺の1つとして建立されたじいんです。他の二つは伊達市有珠の善光寺と厚岸町の国泰寺です。等澍院は比叡山延暦寺を本山とする天台宗のお寺で、御本尊は薬師瑠璃光如来です。江戸時代の文書・記録類15点と百万遍念珠箱1点、計16点が「蝦夷三官寺等澍院関係資料」の名称で重要文化財に指定されています(様似郷土館に保管)。

所在地

〒058-0027 北海道様似郡様似町潮見台11- 4

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TEL・FAX
0146-36-2263
拝観料
無料
拝観時間
9:00~17:00

平宇の屏風崖

様似の大通市街地東方の国道沿いに、屏風のように切り立った崖があります。海の底に積み重なってできた砂岩や礫岩で、当時海の中にいた貝の化石がびっしりと張り付いています。国道脇の崖下は、立入りが制限されていますので、国道下の海岸を観察してください。干潮時には広く岩肌が露出します。

様似小学校裏の旧石切り場

様似小学校裏に、地元で「石切り場」と呼ばれる採石場跡があります。

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岡田のチセ(アイヌ伝統家屋)

旧岡田小学校跡地に、アイヌ民族の伝統的なかやぶき家屋・チセが復元・保存されています。建物は36平方メートル。柱にはナラとマツ、屋根や壁にはカヤを使い、伝統的な工法で仕上げた。岡田地区は、アイヌのコタン(集落)があった場所で、様似のアイヌは北海道東部からやってきたとされています。伝統の継承と文化の発信拠点としての活用に向けて新築されました。

〒058-0022 北海道様似郡様似町岡田210

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エリアD 日高耶馬渓(ひだかやばけい)エリア

大分県にある絶景の渓谷「耶馬渓」にちなんで名づけられました。

日高耶馬渓は波の力がつくりあげた約7㎞の冬島から幌満にかけての断崖です。アポイの山すそが太平洋に沈み込む所で、大昔(約1,300万年前)、アポイ岳を含む日高山脈は「ユーラシアプレート」と「北米プレート」の2枚の「プレート」と呼ばれる地球を覆う板同士がぶつかってできたとといわれており、エリア内には、2枚のプレートの境目、すなわち日高山脈誕生の現場を見ることのできるとても貴重な場所があります。

また、この付近は昔は波の引く間に海岸を走り抜けたり、崖をよじ登ったりしなければならない交通の難所でした。断崖上には、江戸幕府によってつくられ約200年前に開削された「シャマニ(様似)山道」という山道があり、今でもそのなごりをとどめていて、いにしえのロマンを求めてこの道を歩く人々のフットパスコースとして親しまれています。

断崖下はかんらん岩の恵みを受けた良質の日高昆布(ミツイシコンブ)が生育しており、磯船での昆布採りや昆布の天日干し作業は、この辺りの夏の風物詩となっています。

冬島の穴岩

様似町冬島漁港の一角に穴のあいた大きな岩があります。アイヌ語で「プョ(穴)・シュマ(岩)」といい、冬島という地名もこれに由来します。幕末の探検家・松浦武四郎はこの岩の前で「おそろしや この岩門を越えゆかば 鬼住む里も 有る心地して【東蝦夷日誌】」と詠んでいます。

波の浸食で造られた海食洞で、岩自体は「ホルンフェルス」という変成岩の一種です。1948年に漁港造成のために埋め立てられる前は高さ9mの大きな穴でした。この大岩は、砂岩・泥岩互層が地下深部のマグマに触れて、そのときの高温で黒雲母*5が形成されホルンフェルス*6になったもので、変成前の堆積構造が残っています。

場所
〒058-0004 北海道様似郡様似町平宇248

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東冬島トンネルの断層

東冬島トンネル東口付近の国道脇にある断層破砕帯。この断層は、日高山脈の西側約120kmにわたって続く大断層で、日高山脈がつくられた当時の北米プレートとユーラシアプレートの境界部です。この場所は駐車場などなく、路肩に車を停めなければならないため、車に十分注意してご覧ください。

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琴似覆道の変はんれい岩

2つの大陸プレートが衝突して日高山脈ができるとき、その間にあった海洋プレートの一部のはんれい岩が挟み込まれ持ち上げられました際、強い力で挟み込まれた影響で、変はんれい岩という別の岩石に変化しました。

※この場所の立入りには、事前の許可が必要です。

連絡先 様似町商工観光課(0146-36-2120)

大正トンネル

耶馬渓内に明治時代、大正時代、昭和時代、平成時代に作られた4つのトンネルが横一列にがきれいに並ぶ場所があります。そのうち明治から昭和までの3つのトンネルは、入口を一度に見ることができます。ちなみに平成のトンネルは国道336号の山中トンネルです。
この辺りは、地質としては日高山脈の一部(日高変成帯)になりますが、大正時代に掘られた旧トンネル付近では、褐色の岩石の中に緑灰色の花こう岩がはさまっている様子が見られます。褐色は泥岩などが熱や圧力で変成した片麻岩、緑灰色はマグマが冷えて固まってできたトーナル岩です。ここは、耶馬渓の中でも難所とされた所で、磯場からはえりも岬が遠望できます。
*トンネル天井崩落の危険性があるため、通り抜けしないでください。

ルランベツ覆道の褶曲(しゅうきょく)

大正トンネルから東に200mほど進むと、地層が強い圧力で押し曲げられた「褶曲*7」が見られます。緑がかった角閃岩を褐色の片麻岩が包み込んでいます。

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様似山道と和助地蔵

日高耶馬渓の断崖上に続く山道で、冬島~幌満間6,995mの行程を、1799年に江戸幕府によって開削された北海道で最初の国道の一つです。現在、山道はフットパスコースとして整備されています。
和助地蔵
様似山道開削工事たけなわの頃、開削を手伝ったり、旅人の利便を図ったりするなどして、人から信頼を得ていた斉藤和助さんが、1862年91歳で亡くなり、その後、部落民は、白御影石に地蔵を刻んで、これを「和助地蔵」として建立し、永久にその遺徳を偲び、霊を慰めることにしました。最初は、渡し場のあった道筋に建てられたのですが、1891年に海岸道路ができて現在の場所に移されました。

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冬島おおまのかつてのプレート境界

「おおま」とも呼ばれる場所で、昆布の水揚げが行われるところにプレート境界そのものを見ることができる場所があります。東がかつての北米プレート側、西がかつてのユーラシアプレート側で、全く異なる岩石が隣りあっています。潮が引いた日に、海岸を見ると深い溝地形が見え、それがプレート境界です。

エリアE 新富エリア

堆積物の種類は、れき岩・砂岩・泥岩・火砕岩・チャート・石灰岩・石炭などに分類されますが、石灰岩やチャートなど南の海からやってきた岩石が点在するのが新富エリアです。石灰岩は海にいるサンゴなどの死がいが海の底に積み重なり、長い年月をかけて固まってできた岩石ですが様似の海にはサンゴはいません。実は、これらは何千kmもはるか南の海から、地面の動きによってゆっくり運ばれてきたものなのです。このエリアでは、石灰岩のほかにも、同じく南の海から運ばれてきたチャートという岩石も見ることができます。

様似ダムのレンズ状砂岩

様似ダムの駐車場へと向かう登り坂の途中に露頭があり、これは泥岩の地層ですが、その真ん中に丸く色の薄いかたまりが見えます。このように地層が連続せずに違う種類の岩石が混じり合った産状を「メランジュ」といいます。

【様似ダム】

〒058-0011 北海道様似郡様似町岡田

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新富のチャート

海洋プレートに乗って南方の海からやってきた「チャート」と呼ばれる露頭が、様似
ダム上流の道路沿いにあります。放散虫というプランクトンが海底に沈殿してできたとても硬い岩石です。

松岡沢の石灰岩ブロック

石灰岩の鉱山跡では、黒っぽい泥岩や砂岩の中に、白っぽい石灰岩の塊がちらばっているのが見えます。これは、さんご礁からできた石灰岩が海洋プレートに乗ってはるか南の海からやってきたことを示しています。

※立入許可が必要

こちらの記事で地球の構造と岩石についてふれてみました

goldsky.hatenadiary.jp

*1:岩石・地層・鉱床などが地表に露出している部分

*2:アイヌ語で「柵囲い」を意味し、砦、祭祀の場、見張り場など多目的な用途で使われていたとされます。

*3:河底や河岸の岩石面上にできる円形の穴

*4:『エゾナキウサギ』は、日本では北海道だけに生息する動物で、その分布は北見山地・大雪山系・夕張山地及び日高山脈の山腹から高山帯にほとんど限られています。

*5:鉱物の一種で、火成岩の黒い斑点を形成するのはほとんどが黒雲母

*6:変成岩の一種でホルンフェルス中にどの鉱物が形成しているかにより、そのホルンフェルスを形成した接触変成作用の温度条件を推定することもできる。

*7:地層の側方から大きな力が掛かった際に、地層が曲がりくねるように変形する現象のこと

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