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「内浦湾沿岸の縄文文化遺跡群(函館市・伊達市など)」(北海道遺産)

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2021年7月27日のユネスコ世界遺産委員会で「北海道・北東北の縄文遺跡群」として世界遺産登録が決定しました。

 

室蘭市から函館の椴法華(とどほっけ)地区まで、内浦湾(噴火湾)とその周辺の沿岸地域では、縄文時代の貝塚や土器、骨角器などが数多く発見されています。函館市の南茅部地域はおよそ7,000年にわたって縄文文化が栄えた地で、集落規模としては国内最大級の大船遺跡など約90ヶ所(発掘調査は続いているためまだ増える可能性があるので約表示しています)の遺跡、精巧な漆塗り製品など400万点を超える出土品があります。伊達市の北黄金貝塚は、縄文早期(7,000年前)~中期(6,000年~4,000年前)の遺跡で、住居や全国的にほとんど例のない「水場の祭祀場」が発見されています。

北黄金貝塚(伊達市)

所在地
〒059-0272 北海道伊達市北黄金町75番地
電話・FAX
0142-24-2122
開館時間
午前9時から午後5時
開館期間
毎年4月1日から11月30日(冬期間閉鎖)

北黄金貝塚は、伊達市北黄金町の「上坂台地」と「茶呑場(ちゃのみば)台地」にまたがり、約30万平方メートルにおよぶ約7000年から4500年前の縄文前期・中期の集落遺跡です。これまでの発掘調査では、5ヵ所の貝塚のほか、水場の祭祀場、竪穴式住居、墓跡や多数の縄文人の人骨、石器、土器・骨角器などの工芸品などが発見されてきました。

縄文文化を体感できる「史跡公園」として平成13年に整備(遺跡の内約10万平方メートル)し、遺跡の見学・学習の場として公開し、出土品を展示した北黄金情報センターを併設しています。

函館市の南茅部地域

大船遺跡 

縄文時代前期後半から中期後半(紀元前3,200年~紀元前2,000年頃)の大規模な集落遺跡で、100棟を超える竪穴建物跡からなる住居域と大規模な盛土遺構(様々な人類の痕跡のこと)があり、その南西には墓や貯蔵穴を含む100基以上の土坑墓群が確認されています。大船遺跡の特徴は、竪穴住居の規模が非常に大きいことです。また、出土品により、「捨て場」として機能するとともに、祭祀の場と考えられる盛土遺構の様相から当時の精神文化も垣間見えるとの事です。

遺跡は竪穴住居や盛り土遺構を復元している「縄文のにわ」植樹活動を行い、当時の環境の再現を目指している「縄文の森」や体験学習広場を整備し、自由に見学することができます。

垣ノ島遺跡 

縄文時代早期から後期(約9,000年前から約3,500年前)にかけての長期にわたる定住を示す集落遺跡です。世界最古の漆製品や副葬品とみられる17点の足形付土版、後期後半の漆塗り注口土器や香炉形土器などが数多く出土され、当時の高い技術や成熟した社会、精神文化の高さがうかがわれます。また、国内最大級規模の盛り土遺構もみつかっていて、「送り場」など祭祀・儀礼の場と考えられ、当時の社会性や精神性の変遷を示す遺構として、今なお視覚的に確認できる重要な記念物です。保存状態も良好で大船遺跡同様、東日本の縄文文化を代表する重要な遺跡です。

鷲ノ木遺跡(森町)

約37×34mの規模をもつ鷲ノ木遺跡の環状列石は、これまで道内で知られているものとしては最大で、外側を二重にめぐる環状の配石と、中心にある楕円形の配石で構成されています。平均30~40㎝の偏平・棒状の石が多く用いられ、使われた石は合計約600個で、適当な大きさの石が得られる桂川の河口近くから運んできたと考えられます。また、環状列石の周囲には「竪穴墓域」と呼ばれる埋葬のための区画がこれまでに2つ発見されており、「竪穴墓域」は環状列石から南5mの場所にあり、大きさ11.6×9.2mの竪穴の中に、土坑墓7基・ピット4基が構築されています。環状列石と竪穴墓域は、1640年の駒ケ岳噴火で厚い火山灰層に覆われたためその後の開発等から守られて保存状態も良好で、当時の社会や縄文人の精神世界を知ることができます。

八 木 A・B 遺 跡 

八木川の左岸にある縄文時代前期の遺跡です。盛土遺構は、土器や石器などの廃棄場所(送り場)と考えられています。竪穴住居のほか 盛土遺構 、土坑墓などが発掘されています。隣接して、八木B遺跡があります。八木B遺跡は、後期の集落跡で、竪穴住居のほか 配石遺構という墓が見つかっています。配石墓は、一辺が2mほどの方形の墓で、底と上面に小さな石を敷いているのが特徴です。中からヒスイの 勾玉が出土しています。

ハマナス野遺跡

川汲(かっくみ)川左岸にある縄文時代前期後半の北海道を代表する大規模な円筒土器文化の集落跡です。これまで200軒を超える竪穴住居が発掘されています。ハマナス野遺跡の特徴的な住居形態は、円形の竪穴住居の内部に五角形のベンチ状段構造をもつ「日ノ浜型住居」と呼ばれるもので、規模が大きく、深さが2m近くあるものもあります。また、副葬品として漆のお盆が発見された墓もみつかっています。

臼尻B遺跡

噴火湾を望む標高約35~40mの海岸段丘にある縄文時代中期後半の大規模な集落跡です。現在まで約350軒以上の住居跡が確認されています。親子が一緒に埋葬された墓もみつかり、人骨を分析した結果オットセイなど海獣類を多く食べていたことがわかりました。また、シカが描かれた絵画土器(函館市指定文化財)やヒエの炭化種子など貴重な資料も数多く出土しています。

豊崎N遺跡

縄文時代中期末から晩期前半(約4,000年前から約3,000年前)にかけての遺跡で、各時期の竪穴住居跡や遺物が確認されています。出土品で特徴的なものとしては、後期中頃の深鉢形土器に入ったアスファルト塊が挙げられます。これは秋田県槻木産であることがわかり、縄文時代の交易を考える上でも非常に貴重な資料です。

著保内野遺跡

縄文時代後期後半(約3,200~3,500年前)の墳墓で、北海道では初めての国宝「土偶」が出土した遺跡です。土偶の特徴としては、国内最大級の大きさであること、薄く精巧なつくりで写実的であること、文様構成に優れていることなどが挙げられます。集団墓の他の墓からはヒスイ製の勾玉と赤漆が塗られた櫛の一部が出土しているなど、遺跡は良好な状態で保存されています。
磨光B遺跡 

縄文時代後期後半の遺跡です。縄文時代後期の集落跡で、火事になった(構造材が炭化した状態で残っていた)竪穴住居やストーン・サークルが発掘されました。作業の場からアスファルト塊が2個体みつかり、中で火を焚いて周りのアスファルトを溶かし、接着剤として利用していたと推測されます。また溶かしたアスファルトを塗るためのパレット(土器片)も出土していることから、加工から使用までを行う専門技術集団の存在がうかがえます。

函館市縄文文化交流センター

住所
〒041-1613 函館市臼尻町551-1
電話番号
0138-25-2030
開館時間
9:00~17:00(4/1~10/31)~16:30(11/1~3/31)
休館日
毎週月曜(祝翌日)、最終金曜、年末年始
利用料金
一般:個人 300円/団体(20人以上)240円
学生・生徒・児童 :個人150円/団体(20人以上) 120円
未就学児:無料
※函館市内居住の65歳以上の方は半額、障がいのある方は無料となります。
※函館市内在住または市内の学校に通う小中学生は無料となります。

 縄文文化交流センターは、函館市南茅部地域の縄文文化遺跡群の遺物を多数展示し、縄文の生活や精神を身近に感じられる博物館として、2011年10月にオープンしました。展示物には「中空土偶(国宝)」もあります。また、ここでは勾玉づくりや縄文編みなどの体験も有料でできます。「道の駅 縄文ロマン南かやべ」が併設され、日本唯一の国宝のある道の駅となっています。

 

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